『ザ・関シル』令和7年4月号のご紹介
令和7年4月25日に関シルから発行された『ザ・関シル』4月号の情報をお届けします。
経営情報データべース 2回目の報告は一時受付停止に
厚生労働省は、「介護サービス事業者経営情報データベースシステム」(経営情報DB)について、事業者の2回目以降の報告について一時的に受付を停止すると、4月23日に自治体や関係団体へ周知しました。
決算月が今年3月以降の報告が対象となります。報告の再開時期や受付のスケジュールは現時点では未定で、同省が今後整理して示すことになっています。
経営情報DBへの報告は、介護保険施行規則で毎会計年度終了後3月以内に行うことが義務とされていますが、「今回の受付停止の関係で報告できない場合はこの限りではない」としました。
ただし、初回分(今年2月決算月分まで)については変わらず報告が必須なので注意が必要です。期限を過ぎていて未報告の場合は、早急に報告するように同省は呼び掛けています。
同省の担当者は受付の一時停止について、システム上の問題を理由に挙げています。集めた経営情報はグルーピングして年度内に公表されることになっています。今後、課題を整理してシステム改修を進めるということです。
ケアプランデータ連携システム ライセンス料1年間無料に 6月から受付
厚生労働省は6月から1年間、全ての介護事業所を対象に、ケアプランデータ連携システムのライセンス料を無料にする「フリーパスキャンペーン」を行います。
6月1日から来年5月31日までの間に、システムの新規利用や利用再開を申請すると、2万1,000円のライセンス料が申請日から1年間無料になります。申請期間中にライセンスの更新をする場合も無料となります。
現在利用中で、受付期間よりも前にライセンス更新時期を迎える場合も、次回の更新時にフリーパスを適用できます。なお今年6~7月にライセンス更新を迎える事業所に限って、受付期間前に更新手続きをしていても、すぐにフリーパスが適用されます。
厚労省によると、今年1月末時点のシステム利用申請は累計18万1566件で、利用率は6・7%に留まっています。同省は都道府県を通じて、利用促進へ向けた情報発信や導入に向けた支援事業などを展開していますが、実際にシステムを試せる機会も限られるなど、全体として普及は進んでいません。そこで、無料でシステムの全機能を体感してもらおうという試みを始めます。
貸与・販売選択制 固定用スロープは新規の約2割で購入選ぶ
厚労省は先ごろ、24年度報酬改定で導入された、一部福祉用具種目での貸与・販売選択制の状況を発表しました。
24年6~8月の3カ月間で、対象種目のうち購入を選んだ人の割合が最も高かったのは固定用スロープで、新規利用者で19.8%、継続利用者で11.1%でした。一方で購入を選んだ人の割合が最も低かったのは歩行器で、新規で2.8%、継続で1.7%でした。
購入が選択された際の決め手となった理由は、各種目共通で「長期利用が想定されるため」が5割前後で最も多くなりました。固定用スロープでは、「メンテナンスの必要性が低いため」という回答が1割ほどあり、他の種目よりも高い結果でした。
© THE KANSAI SILVER SERVICE ASSOCIATION
関シルって?
関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。
関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。