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『ザ・関シル』令和5年3月号のご紹介

令和5年3月27日に関シルから発行された『ザ・関シル』3月号の情報をお届けします。

介護保険証をマイナカードと一体化へ 25年度導入目指す

国は現在、介護保険被保険者証を2025年度からマイナンバーカードと一体化することを検討しています。来年秋に、従来の健康保険証に代わり、原則マイナカードに一体化させる方針ですが、介護保険でも、利用者のデータ利活用の仕組みを整備する中で、保険証の電子化を図ります。

介護保険証がマイナカードに一体化されると、要介護認定の申請やケアプラン作成、介護サービス提供の際など、介護保険証の提出が必要な場面で、市町村やケアマネジャー、サービス事業所が、利用者のカードを使って、国が整備を進めるデータベース「介護情報基盤」から利用者情報を得られるようになり、紙の介護保険証が必要なくなります。要介護度や担当する居宅介護支援事業所が変わったりした際などに、その都度保険証を修正する必要もなくなります。

利用者の情報が収められる介護情報基盤は、国が整備を進める「全国医療情報プラットフォーム」の中に位置づけられます。同プラットフォームは、患者一人ひとりの診療情報や介護に関する情報などを収めるもので、21年10月に医療機関での運用が始まった「オンライン資格確認等システム」を拡充して、整備します。オンライン資格確認等システムは、患者の医療保険の資格情報や、薬剤情報などを、オンラインで確認できる仕組みです。

介護についても、利用者の要介護認定に関わる情報や、請求・給付に関する情報、LIFEのデータ、ケアプランの情報などが、介護情報基盤に収められていく予定です。

自治体の介護保険事務処理システムの標準化が25年度中の完了を目指しており、それに合わせてマイナカードとの一体運用が始まる見込みです。今後詳細は検討されますが、マイナカードの取得率が全体で70%ほどで、高齢になるほど取得が進んでいない中、カードを持たない高齢者の手続きも課題となります。

介護事業者の「財務状況見える化」データベース 来年度運用開始へ

今国会に提出された改正介護保険法案では、介護サービス事業者の財務状況を「見える化」するため、事業者に対して詳細な経営情報(財務諸表)を都道府県へ報告することが新たに義務付けられています。国はデータベースを整備して、グループ化した経営情報や分析結果を公表する予定です。

法案が成立した場合、データベースの運用開始は「2024年度の見込み」と、厚生労働省は明らかにしています。データベースでは個々の事業所の情報は公表されない予定です。マクロデータで、
▽実態を踏まえた介護従事者の処遇適正化に向けた検討
▽事業者自身の経営課題の分析――などに活用することになっています。

一方、介護サービス情報公表制度では、個々の事業所の経営情報が公開されるようになります。厚労省は同制度で、「一人当たり賃金などを公表対象に追加することも検討している。今後省令改正等に向けて必要な対応を進めていく」と説明しています。

関シルって?

関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。

関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。

関シル公式サイトはこちらから