『ザ・関シル』令和6年11月号のご紹介
令和6年11月26日に関シルから発行された『ザ・関シル』11月号の情報をお届けします。
ケアマネ試験受験要件緩和へ 実務経験5年を短縮
厚生労働省は11月7日、第5回「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」を開催しました。
中間整理の素案を示し、ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の受験要件緩和などの方針を策定しました。
現行のケアマネ試験の受験要件は、
①保健・医療・福祉の法定資格に基づく業務
②一定の相談援助業務に従事した期間が通算5年以上――のいずれかとなっています。2018年には、10年以上の実務経験がある無資格者や、5年以上の実務経験がある初任者研修等の資格所有者が対象外となり、以降受験者数は減少しています。
素案では、①について「相談支援や医療等の一定の資格を有することを前提に、その役割の適正性を考慮した上で、受験対象である国家資格の範囲の見直し」と記載しました。資格試験受験者の門戸を開き、ケアマネジャーの従事者数増をめざすねらいです。
②についても「現行の5年の実務経験年数について、法定研修等による質の担保を図りつつ、一定の要件を満たした場合に限り、当該年数を見直す」と記しました。
これについて、日本医師会常任理事の江澤和彦委員は「ケアマネジャーの業務は、ソーシャルワークやさまざまな対人援助などとの親和性が高い。関連職種として、公認心理士や臨床心理士からの参入が期待できる。また業務効率化を進める上で、5年の実務期間の短縮は必要」と、要件緩和の方針に賛同しました。
法定研修のオンデマンド化推進
素案ではまた、現在一定の受講時間数が規定されている法定研修についても、継続実施を前提として「可能な限り経済的・時間的負担の軽減を図る」と記載し、講義のオンデマンド化や、更新研修の分割受講の検討を進めるとしました。
現行では、更新研修は88時間(2回目以降32時間)、主任ケアマネ研修は72時間を一定の期間内で受講する必要があり、現場からは「負担が大きい」という声が多く挙がっています。
日本介護支援専門員協会会長の柴口里則委員は「複数年で受講を可能とする単位制やオンデマンド化の支援は必須」と提案し、研修目的を明確にし、実践的な知識や技術、理念などを習得する仕組みの必要性についても言及しました。
日本介護クラフトユニオン会長の染川朗委員は「可能な限り経済的・時間的負担の軽減を図るのであれば、更新という仕組みを前提にするべきではない」と、更新制度そのものの廃止を訴えました。
中間整理素案のおもな内容
【ケアマネジャーの業務の在り方】
▽居宅介護支援事業所のケアマネが実施している業務は
①法定業務
②保険外サービスとして対応しうる業務
③他機関につなぐべき業務④対応困難な業務――に分類。
①以外は市町村を主体として協議し、社会資源の創出をはかるなど、地域の課題として対応すべき
【人材確保・定着に向けた方策】
▽ケアマネ試験の受験対象である国家資格の範囲の見直し
▽同試験の受験要件である5年の実務経験年数の見直し
【法定研修の在り方】
▽継続実施を前提に、可能な限り経済的・時間的負担の軽減をはかる
▽全国統一的な実施が望ましい内容を国で一元的に作成
▽オンライン受講の推進
▽更新までの5年間で分割受講を可能にするオンデマンド化等の環境整備
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関シルって?
関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。
関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。