『ザ・関シル』令和6年10月号のご紹介
令和6年10月28日に関シルから発行された『ザ・関シル』10月号の情報をお届けします。
ケアマネ試験5.4万人受験 5年ぶりに前年度より減少
厚生労働省は、10月13日に行われた第27回介護支援専門員実務研修受講試験の全国の受験者数が5万3,718人だったと発表しました。前年度よりも2,776人少なくなりました。
2018年度に要件が見直され介護実務経験での受験ができなくなった際、前年度で13万人あまりいた受験者が、約4.9万人と4割ほどにまで激減し、合格者も初めて5,000人を割りました。
翌19年度は試験当日に大型台風が接近したため、13都県で試験が中止になり、翌年の3月に再試験が行われました。その年の受験者は4万1,049人と前年度からさらに減りましたが、合格率は19.5%と9.4ポイントも伸びました。20年度以降は受験者数も増加に転じ、昨年度まで4年連続で増えていましたが、今年度は5年ぶりに減少に転じました。近畿でも、和歌山県(前年度と変わらず)を除き各府県で受験者が減っています。
介護現場では、ケアマネジャー不足が深刻で、ケアマネジャーの業務範囲などについて議論する厚労省の検討会でも、
▽業務範囲の検討に伴う試験内容の適正化▽受験対象である国家資格の範囲の拡大
▽他の相談援助の国家資格の合格率も参考としながら、合格率そのものを見直しつつ、実務研修を充実させることにより質の担保を図る──などの意見も挙がっています。
近畿の受験者数(人)
受験者数 | 対前年度 | |
---|---|---|
滋賀県 | 598 | -47 |
京都府 | 1,309 | -104 |
大阪府 | 3,826 | -24 |
兵庫県 | 2,522 | -73 |
奈良県 | 621 | -41 |
和歌山県 | 500 | 0 |
介護福祉士国試の「パート合格」 科目の3分割パターン公表
労省は先ごろ、2025年度から導入予定の介護福祉士国家試験での「パート合格」の内容について、報告書を公表しました。
全13科目を
▽Aパート(6科目・60問):介護の基本、社会の理解、生活支援技術など
▽Bパート(5科目・45問):認知症・障害の理解、医療的ケアなど
▽Cパート(2科目・20問):介護過程、総合問題――の3つに分割して試験を行います。
初回は全員が全パートを受験。全パートの総得点で合否判定し、不合格だった場合はパートごとに合否を判定します。合格パートは翌年の受験が免除されます。再受験時に合格したパートを改めて受験するか否かは受験者が選びます。パート合格後の試験免除の有効期限は、受験年の翌々年までとなっています。
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関シルって?
関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。
関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。