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『ザ・関シル』令和5年11月号のご紹介

令和5年11月27日に関シルから発行された『ザ・関シル』11月号の情報をお届けします。

介護職員 月6000円賃上げ 補助金で実施 対象期間は来年2月から5月まで

政府が打ち出していた介護職員の月6,000円賃上げについて、厚生労働省はこのほど、2023年度補正予算案に関連経費を位置づけました。

予算額364億円の「介護職員処遇改善支援事業」は、来年2月から5月までの間、介護職員等ベースアップ等支援加算に上乗せする形で、2%程度(月額平均6,000円相当)の賃上げを図る補助金事業です。交付額は、各事業所の総報酬に、サービスごとに設定する交付率を乗じた額とします。ベア加算同様に、事業所の判断により介護職員以外の処遇改善にも充てるなど柔軟な運用を認めます。

交付を希望する事業所は、都道府県へ処遇改善計画書などを提出して申請します。補助金の交付を受け賃金改善を行った後、その実績をまとめた報告書の提出が求められます。

介護職員の処遇改善をめぐっては、10月に全国老人保健施設協会や全国老人福祉施設協議会など介護関連12団体が、自民党の麻生太郎副総裁へ緊急要望書を提出しました。諸コストの高騰による厳しい経営環境への支援策と合わせて、介護現場で働く職員の処遇改善を求めました。要望書では、介護関係団体による調査で、23年度の介護職の賃上げ率は1.42%となり、春闘の賃上げ率3.58%を大きく下回り、介護現場からの離職者も大きく増えていると訴えていました。

政府は11月2日に閣議決定した「デフレ完全脱却のための総合経済対策」の中に介護職員の処遇改善を盛り込み、来年度の介護報酬改定による処遇改善までの「つなぎ」として、補助金の支給を行うことを決めていました。

介護事業経営実態調査 収支差率0.4%悪化 訪問系・施設系で明暗

厚生労働省は11月10日に2023年度介護事業経営実態調査の結果を公表しました。

22年度決算の収支差率は全サービス平均で2.4%で、22年度概況調査(21年度決算)の2.8%から0.4%悪化しました。コロナ関連補助金および物価高騰対策関連補助金を含む場合(税引前)の収支差率は3.0%で、前年度から横ばいでした。22年度概況調査結果も前年度比0.9%の悪化だったため、合わせると21年報酬改定前から1.3%悪化していることになります。

22サービス中、収支差率が悪化したのは半数の11サービス。特養▲1.0%(前年度比2.2%減)、老健▲1.1%(2.6%減)、介護医療院0.4%(4.8%減)、地域密着型特養▲1.1%(2.2%減)と施設系サービスがいずれも厳しい状況となっています。

特養、老健は介護保険制度創設後初めて収支差率がマイナスとなりました。コロナ関連補助金等を含む場合(税引前)に限り、特養0.1%、老健0.0%とかろうじてマイナスを免れています。この間、収入に対する給与費の割合は特養が0.9%、老健が2.0%、医療院が2.3%増え、物価高騰が収益を圧迫する中でも、処遇改善を継続せざるを得ない実情がうかがえます。

収支差率が最も高かったのは定期巡回・随時対応型訪問介護看護の11.0%(2.9%増)。訪問介護7.8%(2.0%増)など、全体的に訪問系サービスが高い傾向でした。定期巡回サービスや訪問介護は施設サービスとは逆に、給与費の割合は下がっています。

また、通所介護1.5%(0.8%増)、地域密着型通所介護3.6%(0.5%増)、通所リハビリ1.8%(2.1%増)と通所系サービスも改善しましたが、訪問系に比べて伸びは小幅にとどまっています。居宅介護支援は4.9%(1.2%増)で、20年度決算以降、収支差率プラスを維持しています。

関シルって?

関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。

関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。

関シル公式サイトはこちらから