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『ザ・関シル』令和4年9月号のご紹介

令和4年9月29日に関シルから発行された『ザ・関シル』9月号の情報をお届けします。

介護職の所定内賃金微増も、賞与3%減

介護労働安定センターは先ごろ、「2021年度介護労働実態調査」の結果を公表しました。

所定内賃金微増24.4万円

介護労働者の所定内賃金(無期雇用職員、月給の者)は、平均24万4,969円(前年24万3,135円)で、1,834円(0.8%)増加した。賞与を支給された一般労働者は72.8%で、その平均賞与額は60万5,212円(同62万6,094円)で同2万882円(3.3%)減少しました。

20年の介護労働者全体の1年間の年収(月給の者、勤続年数2年以上)の平均額は、365万9,292円(同364万4,880円)で、0.4%増加しました。職種別では、看護職員が427万7,122円(前年比1.0%増)で最も高く、PT・OT・ST等が418万3,897円(同2.1%増)、ケアマネジャーが391万2,746円(同0.7%増)でした。

また、サービス提供責任者は389万9,562円(同3.7%増)、生活相談員が382万3,607円(同0.4%減)、管理栄養士・栄養士が 366万250円(同2.9%減)、介護職員が345万7,919円(同0.4%増)、訪問介護員が324万3,882円(同0.3%減)でした。

新型コロナへの不安高まる

労働者の労働条件・仕事の負担に関する悩みを聞いたところ、「人手が足りない」が52.3%(前年52.0%)で最も多く、次いで「仕事内容の割に賃金が低い」が38.3%(同38.6%)、「身体的負担が大きい(腰痛や体力に不安がある)」が30.0%(同30.6%)などと続きました。

また、「健康面(新型コロナウイルス等の感染症、けが)の不安がある」は28.1%(同20.5%)で、新型コロナ感染拡大の影響からか、前年より8ポイント近く増えました。

21年度医療費44.2兆円 コロナ前まで回復

厚生労働省は9月16日に概算医療費を公表しました。それによると、2021年度は前年比2.0兆円(4.6%)増の44.2兆円となりました。新型コロナ感染拡大で大幅に減少した20年度の反動が影響した形です。コロナ前の19年度(43.6兆円)からは1.4%増で、19〜21年度の伸びを1年換算すると0.7%の増加となります。

診療種類別では入院(医科)が17.6兆円で前々年比0.3%の減少。入院日数の短縮化、コロナ患者受入れ用の空床確保などが要因の一つと考えられます。入院外(医科)、歯科、調剤はいずれも増加しました。

また、医科診療所の医療費は8.9兆円(前々年比1.7%増)でした。科目別では小児科が10.6%増で最も伸びが大きくなっています。医科診療所全体に占める割合も19年度3.9%から21年度4.3%へと増加しています。

1人あたり医療費は35.2万円で前々年比2.0%増でした。このうち75歳以上の後期高齢者は93.9万円で同1.4%減でした。減少が続く受診延日数は前々年比▲5.5%。1年換算▲2.8%でコロナ以前より減少幅が大きくなっています。

2018〜21年度の概算医療費 (単位:兆円)

※スマホでは表を横へスライドできます。

総計 診療費 調剤
医科 歯科
入院 入院外
2018年度 42.6 34.8 31.9 17.3 14.6 3.0 7.5
2019年度 43.6 35.5 32.5 17.6 14.9 3.0 7.7
2020年度 42.2 34.3 31.3 17.1 14.2 3.0 7.5
2021年度 44.2 36.0 32.9 17.6 15.3 3.1 7.8
対20年度 4.6% 4.9% 4.9% 2.8% 7.5% 4.8% 2.7%
対19年度 1.4% 1.4% 1.2% -0.3% 2.9% 4.0% 0.1%

関シルって?

関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。

関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。

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