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『ザ・関シル』令和4年8月号のご紹介

令和4年8月29日に関シルから発行された『ザ・関シル』8月号の情報をお届けします。

大東市が手すりのみ1年貸与の要支援者へ新品提供 9月から

大阪府大東市は、福祉用具レンタル給付のみを利用する要支援者を対象に、1年間のレンタル後に同製品の新品を利用者に提供し、その後のメンテナンスなどを貸与事業所が行う「福祉用具レンタル事業所による介護予防事業」のモデル事業を、9月1日から地域支援事業として始めます。参加予定事業所は24事業所。23年度から本格実施する予定です。

同市によると、昨年10月末時点で市の介護予防支援677件のうち、34.7%が福祉用具レンタルのみのプランでした。ケアマネジャーが不足する中、このような「単品プラン」を解消し、ケアマネが予防支援を受託できる件数を確保するため、事業を行うとしています。

事業は、ケアプランにレンタルだけが位置づけられ、手すりのみを利用する要支援者が対象です。認知症や進行性疾患がなく状態が安定していれば、1年間レンタルした後、メーカー定価の5%を利用者に負担してもらい、その用具の新品を提供します。その後のモニタリングで利用者に状態変化があった場合は、地域包括支援センターの専門職が面談し、用具の見直しなどが必要だと判断されれば、レンタル利用へ戻すなど、必要な支援につなぐことになっています。

提供後は、その用具を取り扱ったレンタル事業所が、地域包括支援センターからの委託でモニタリングや修理対応にあたります。事業所は半年に1回の見守り訪問を行えば3,000円が市から支給されます。訪問月以外は、利用者の希望により月1回まで電話での状況確認を行えば1,000円を支給します。いずれも利用者負担はありません。

用具の修理は年3回までは、訪問出張費として1回3,000円が支給されます。修理費用は、5,000円以内であれば利用者負担とし、それを超えた分については、1万円まで市が委託料として負担します。

なお、提供した手すりが、修理が必要な状態だが、メーカー保証対象外となった場合は、地域包括支援センターが判断した上で、再度その手すりの新品を利用者負担なしで提供することにしています。

この事業に参加しない事業所から手すりを借りる利用者も、1年後に事業に参加する別事業所から新品提供とモニタリングを受けられます。その際、事業に参加する事業所には、「新規切替加算」として市から3,000円が支給されます。

手すりの種類は、レンタル給付されるもの全てが対象です。レンタル利用する手すりが何本でも、メーカー定価の総額が10万円以内(付属品含む)であれば、この事業の対象者となります。

全国老施協 施設での福祉用具レンタル利用など要望

全国老人福祉施設協議会(平石朗会長)は8月5日、次期制度改正に向けた要望書「介護保険制度等の見直しに関する介護現場の要望について」を、厚生労働省の老健局長らへ提出しました。

その中で、施設入所者の福祉用具について、介護保険の福祉用具貸与の活用などを求めました。

「利用者の体格や必要とする機能・用途は千差万別で、本人のADL(日常生活動作)は刻々と変化していく。使いまわしできない場合も多く、利用者ごとに購入し買い換えていかないといけないケースや、本人の状況にフィットしない用具を無理して利用している例が多い」と説明。「利用者にフィットした福祉用具を柔軟にレンタルで対応できるよう、介護保険の福祉用具貸与の制度の見直しを図るか、介護施設内で用いられる福祉用具の負担額に相応する基本報酬の引き上げをお願いしたい」と訴えています。

関シルって?

関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。

関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。

関シル公式サイトはこちらから