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『ザ・関シル』令和4年6月号のご紹介

令和4年6月29日に関シルから発行された『ザ・関シル』6月号の情報をお届けします。

内閣府規制改革推進会議「実施計画」 閣議決定

政府の規制改革推進会議(内閣府)がまとめた「規制改革実施計画」が6月7日、閣議決定されました。

介護関連では、▽特養への訪問診療、オンライン診療等への介護報酬や診療報酬上の評価(2023年度の結論・措置)
▽人材不足・介護職員の処遇改善等のため、ICT 活用等で先進的な有料老人ホーム等の人員配置基準の特例的柔軟化(遅くとも23年度結論・措置)――など時期を明示した上で、実施に向けた検討・取り組みを厚生労働省に求めています。

特養の医療対応の強化については、「22年度中の特養配置医の実態調査を実施した上で具体的検討に入る」ことが明記されたほか、介護付き有老ホーム等の人員配置緩和については「介護の質や職員負担に係る検証を前提」と、慎重な検討を重ね、是非を判断することとしました。

特に、人員配置の緩和検討については、今後の介護保険施設への緩和対象拡大や、職員への負担増・サービスの質の低下を懸念する声もあることから、現場の実態を把握しながら進める方針です。

具体的には、厚労省の「介護ロボット等による生産性向上の取組に関する効果測定事業」により、22年7月以降に、介護保険施設や介護付きホームなど全国110施設を対象に6カ月間のデータ収集を行い、年度末にかけて事業報告が予定されています。

効果測定の中では、介護ロボットやICT活用によらない「介護助手」を活用した検証など、テクノロジー 活用ではない「人によるタスクシフト」の可能性も探ることになっています。

「ふくせん様式」改編で「プロセスシート」追加

全国福祉用具専門相談員協会(ふくせん、岩元文雄理事長)はこのほど、厚生労働省の2調査研究事業費を活用し、福祉用具サービス計画書の標準様式(ふくせん様式)の改編を行いました。

サービス計画書の「基本情報」では、利用者の疾病・疾患、禁忌・注意事項などの医療情報について、より詳細な情報を把握・記録することを目的に、項目の追加などの修正が行われています。

主な変更点としては、▽関節可動域障害・高次脳機能障害・認知症の有無
▽転倒・転落の経験
▽活動・参加――の項目を追加した一方で、記入にかかる負担軽減のため、ケアプランから転記していた「利用者及び家族の生活に対する意向」と「総合的な援助方針」の項目を削除しました。

今回の改編作業の最大のポイントは、福祉用具専門相談員のサービス提供の検討過程を“見える化”するために、新たな様式として「ふくせん計画プロセスシート」を追加したことです。

プロセスシートは3段構成で、上段に福祉用具利用に関する介護支援専門員、各職種らとの相談、支援経過を記載します。中段には利用が検討される福祉用具の種類と、「改善が期待できるADL」のチェック項目があります。下段には、図示できる住環境の記載欄が設けられています。

プロセスシートを作成することで、アセスメントの結果から、福祉用具専門相談員がどのように福祉用具を選定し、利用計画に落とし込んでいるかが、一目で把握できるようになります。

さらにモニタリングシートについても、1ページだったものを、表・裏の2ページ構成に変更しました。 表面は利用用具別の点検結果や目標達成状況、ケアプラン目標に対する福祉用具サービスの総合評価の 欄で構成され、そのままケアマネジャーへの報告に使用できるようにしました。

裏面には、福祉用具のモニタリング時のADL、前回確認時からの変化の有無の欄が設けられ、モニタリング時の評価結果を明確化することで、適切なPDCAサイクルにつなげていく狙いがあります。

関シルって?

関シルとは公益社団法人 関西シルバーサービス協会のことです。

関シルは、高齢者や心身に障がいをお持ちの方々が健やかに暮らしていくために必要な福祉用具並びに福祉サービスを供給するための各種事業を行うことにより、社会福祉の向上と発展に寄与することを目的としています。

関シル公式サイトはこちらから